このプロジェクトは、小学校の増築で木造で建てるというものです。これまで公共の建物はコンクリートか鉄で建てると相場が決まっていたのですが、最近では非住宅の分野において中大規模の木造建築が少しずつですが増えています。私たちも木造非住宅を提唱しており、いよいよ設計1作目の工事がはじまりました。
場所は神戸市内で、本日は杭工事でした。木工事は10月になるので、まだ木組みを見ることは出来ませんが、杭や基礎は建物の土台となる大切な部分です。

まずは1本目。
位置決めした場所に回転させながら打ち込んでいきます。この小学校のあるエリアは、灘五郷酒造組合という、お酒造りのための宮水を保全する必要のあるところです。
なので、杭の施工方法についても組合と協議を経て行われます。
具体的には、地中に流れる六甲山系の地下水を汚染させないよう、セメントなどを使わない工法が求められます。
今回は、鋼管杭を回転させて打ち込む方法で、汚染物質は発生せず、出るのはわずかに排出される土だけというものです。
事前に地盤調査をして、どの深さがどのような地質で構成されているのかはすべてデータとして把握し、設計しているので今日の段階では図面どおりの深さまで打ち込んでいくだけです。
予定どおり杭の先端の地盤強度も確認でき、残りの杭も打ち込んでいきます。
ちなみに、木造とすることで建物が軽くなり、基礎や杭も大げさなものは必要なくなり、コスト減につながります。この建物も、すべての工種を入れても、とてもローコストな工事金額となりました。また、工期が短縮されるのも強みです。
ただ、 非住宅の木造建築を設計するには意匠・構造・施工者ともに豊富な知識、経験が欠かせません。それゆえに余分にコストや工期のかかる他の工法を勧められるケースもあるでしょう。特に施主様はいろいろと不安になることもあるでしょう。ですので、建物を建てる際には、まずはお気軽に相談ください。

平日の晩御飯はできるだけ簡単に作れるもので済ませることが多く、今日のような炎天下の現場で体力を消耗した日などは特にそうです。
それで、親子丼になりました。さっと食べて片づけて、その後ゆっくりとワインをいただくという感じです。