シリーズでお届けしている福崎町の古民家再生プロジェクトです。毎日本当に厳しい暑さですが、それでも現場は動いています。暑いぶん大雨や台風の直撃を免れていることも大きな要因ですが、昔のようにお盆のある8月は建築業界がのんびりとしたペースで動くというのは、忙しい現代においては非現実的な話となっています。
柱と梁のみを残し、すべて解体したところから再構築する、総工期5か月に及ぶリノベーションですが、2か月が経過して耐震補強など骨格に関わる部分はほぼ終わり、ある程度カタチが見えてきました。ここまできたら少々の台風やゲリラ豪雨もあまり心配しなくてもすみます。
外観にも変化が。仕上げを施す前に防水紙を仕込んだところです。サッシの枠もはまり、立面のイメージができるようになってきました。
瓦は、できるだけ古瓦の風合いをいかすため、補修を主にし、葺き替えは最小限になるよう配慮しています。
壁の中に断熱材を仕込んだ状態です。このような大規模なリノベーションに限らず、壁をめくる工事を行う場合は、断熱工事を併せて行うことをお勧めします。
古い日本家屋の壁は、ぶ厚い土壁でできており、屋根も小屋裏空間が十分に確保されています。さらに窓を開け放して風通しの良い造りとなっていますが、温暖化による気温上昇、空調機をはじめとした電気機器の増加などもあり、高性能な断熱材の充填は欠かせなくなっています。
また、残念ながら、防犯の観点からもかつてのように開放的な暮らし方がむずかしくなっていて、窓を閉めて、高気密高断熱を意識した設計にせざるをえない状況です。
母屋の横にある蔵の補強も進んでいます。こちらは建物自体、単純な形状なので、補強の方法も分かりやすいですね。
セミの鳴き声が凄まじいと思ったら、敷地内の大きな木に抜け殻がへばりついていました。しかも2匹も。
生々しく夏を感じた瞬間でした。。
上の抜け殻のすぐ近くには、去年のものと思わしい抜け殻も。。 子供の頃はセミを手で掴めていましたが、オトナになって、絶対に触りたくなくなって久しいですが、動かないことが分かっていると、それなりに愛らしく見えたり。
リノベ後の写真はこちらから!
古民家の再生や移築には、専門的な知識、ノウハウが必要となります。宿泊施設などに利用したい方などのために、企画プロデュースからお手伝いできますので、お気軽にご相談ください。