メゾン・ド・ベルサイユ




メゾン・ド・ベルサイユとは?

『メゾン・ド・ベルサイユ』。

その名の通り、ベルサイユの家です。ただし、それはただの家ではありません。ベルサイユは、あのベルサイユ宮殿を意味します。

 

つまり、17世紀にルイ13世により建てられた「小さな城館」をベースに幾世代にもわたる造営を経て拡張され、絶対王政の中心となり続けたベルサイユ宮殿。

 

洋の東西を問わず建築史上もっとも美しく、その巨大さ、壮麗さ、豪華さ、すべてにおいて比類なきものとして今なお君臨し続ける、あのベルサイユ宮殿からインスピレーションを得た邸宅のことです。

 

『メゾン・ド・ベルサイユ』は、“本物の審美眼”を持つ方への唯一の回答です。

 

私どもは、ベルサイユ宮殿の絢爛豪華な外観や美しい庭園のみならず、まずこの宮殿で営まれてきた生活様式にもっとも感銘を受けました。そして、その生活そのものが時代を問わず、ある種の人々にとっては常にスタンダードとして受け入れられ、採用されてきたということに。


『メゾン・ド・ベルサイユ』における生活様式

昨今では、自らの住まいを建築する際に、多くの人はカジュアルに生活を楽しむというコンセプトのもとに間取りや仕上げ材を検討します。対面式キッチンを中心としたLDKの一室空間化などはその代表的なものでしょう。もちろんこのプランには良いところがたくさんあります。なんとなく、どのような生活スタイルの家庭にも馴染みそうな雰囲気もあります。

しかし、一見すべての人に適しているようでも、やはりそうではない場合というのが存在するのです。

 

たとえば仕事でお世話になった方や、家族ぐるみで大切なお付き合いをしている方を自宅に招く際には、どのようにもてなすのが良いでしょうか?

 

対面式の気軽なキッチンでは支障があるのではないでしょうか?

ご主人がお世話になった、社会的に立派な地位にある方をお招きして食事をしているそのすぐ横で奥様がひっきりなしに洗い物をしている状況では大切なお話しやデリケートな話題はできないでしょう。

 

奥様も、料理を例えばお嬢様などに手伝ってもらったり、一流のシェフを雇うなどしてご自身はご主人と一緒にお客様をもてなす必要があるはずです。そうなると、そのお嬢様、あるいは料理人が調理師、配膳などで使うキッチンはダイニング空間とは別であるべきです。

手際よく料理が運ばれ、片付けている様子はお客様には分かるはずもない。そうすることではじめてご主人とお客様はゆったりと落ち着いた気分で気がねなく自分たちの会話に集中できるのです。

席もあらかじめ決められている方が良いでしょう。「好きなところに座ってね」と言われても仲の良い友人の気軽な集まりなら問題ありませんが、そうでなければ、それはまずいオペレーションということになります。お客様の服装もカジュアルなパーティーとかしこまった食事会ではぜんぜん違うものになるでしょう。

 

つまり、このような生活をされている方と、あくまでもカジュアルなお付き合いだけで生活が成り立っている方々の家を同じ考え方で設計してはだめだということです。

文化的な暮らしというのは、それを築き上げるのも大変ですが、それを維持し続けることにこそ大きなエネルギーを要するのです。それは権力者、芸術家、エリート、知識層だけが知るところでもあります。

 

さらに、室内の装飾、交わされる親密な会話、すばらしい料理、お客様を心地よく酔わせる音楽、それらすべてに“洗練”が求められます。

 

私たちは、これらに関して配慮を欠く設計という過ちを犯し、お客様に気まずい思いをさせるようなことは決して致しません。それは次に挙げる住宅デザインの各要素に厳密に反映されています。


美と健康

建築には本来次の要素が求められます。それは、用・強・美の3つの要素です。「用」とは使い勝手や動線の善し悪しのことで、「強」は地震や犯罪などから身を守るための強度のことです。このふたつのことに関しては万人にとって関心のあることであり、いわゆる地域の工務店などが手がけるローコスト住宅などでも盛んに喧伝されています。しかし、「美」についてはどうでしょうか?

「美」は万人にとっての関心事ではありません。それを求める方とそうでない方がいます。メゾン・ド・ベルサイユは求める方のための高級住宅ブランドです。

「美」の定義はお客様、それから私どもの有する「美学」をもとに審査され、決定されます。それが「審美」です。

最上級の「美」を基準にみずからの生活様式を整えることは一見堅苦しいことのように思う方もいらっしゃるかもしれませんが決してそうではありません。すでに実践している方ならよくお分かりでしょうが、こういう方々は、もとよりすべてにおいて“最上級のレベルに基準がある”ので苦になるどころか、そうでなければ逆に居心地が悪く、気分が悪くなるのです。当然、このような方々の求める基準を現代のありふれたローコスト住宅には望むべくもありません。

前述した用・強・美ですが、メゾン・ド・ベルサイユではもう一つの要素を追加しています。それは、「健」です。「健」とは、“健康”の健です。

 

私どもの設計によるすべての住宅は、この“用・強・美・健”がそろってはじめて完成形といえます。

この「美」「健」の要素は現代の住宅設計においてないがしろにされている部分でもあります。上述の4つの要素はすべて同列に扱われるべきであり、それはつまり、大切なお客様が永遠の「美しさ」「健康」を享受されることを願う私どもの姿勢でもあります。


外観デザイン

対称形、つまりシンメトリーデザインとしています。ベルサイユ宮殿をはじめ、王宮や教会のような建造物は、その権威、威容を誇ることが求められます。そのためには、すきがなく、ゆるぎない厳格さがその外観デザインに求められます。当然のことながら『メゾン・ド・ベルサイユ』の外観と庭園もシンメトリーデザインとし、それは内部ブランにも及びます。

  • 「シンメトリー」であること
  •  優美な放物線アーチを描く「ヴォールト屋根」の採用
  • 「ボーダー」、「ダブルボーダー」を外壁面に多用することにより、外観を引き締めるとともに水平方向の伸びやかさを演出する
  • 「絢爛豪華」であること

プラン

格調の高さを謳う住宅メーカーは多数ありますが、それらは外観をそれとなく模しているだけです。肝心の内部プランに目をとおせば一般的な日本の住宅となんら変わりありません。それはつまり、庶民的な暮らしそのものを意味します。そこに本物を極めようとする意志はありません。なんとなくスタイルを模倣したり、部屋を羅列するだけでは文化を築くことはできません。

『メゾン・ド・ベルサイユ』は、格調高い生活様式に当然必要とされるスペースをベースプランに組み込んでいます。それは次のようなものです。

  • すべての部屋は十分な広さをそなえ、最高級に美しく、使われる素材が最上級であることは当然である
  • 広々とした吹抜け空間とし、音楽室としても機能する「大理石の内庭」が家の中心となる
  • 20人以上が着席して食事ができる「大会食の間」
  •  大会食の間へのスムーズなサポートを約束し、大量の食器を収納できる「キッチン・配膳室」
  • ダイニングと連動した大きな居間
  •  他のスペースとは隔離された「応接の間」
  • じゅうぶんな広さを確保した「階段室」
  • 建物の中心軸上に配され、すべてを見とおす「主寝室」
  • 1階から最上階までまっすぐに貫き、大開口から大量の太陽光を内部空間全体にいきわたらせる吹抜けに面し、すべての空間に関与する「回廊」
  •  家族用と夫婦用に分けられた「湯浴みの間」、「化粧室」
  •  大規模なパーティーでは必要となる「化粧室」
  • 大切な愛車を安全に保管し、雨天時の動線にも配慮された地下の「インナーガレージ」
  • お客様をスムーズにお出迎えするために必須の「車寄せ」
  •  大人数の来客にも対応した「駐車スペース」
  • じゅうぶん過ぎるほどのスペースを確保した「ウォークインクロゼット」
  • ワインなど大切なコレクションを適切に保管する「パントリー」
  • 天災や有事の際にもシェルターとしても機能する「収納庫」、「小屋裏部屋」

庭園

  •  建物と同様に「完全なるシンメトリー」とする
  • シンメトリーの軸線上に幾何学的に整然と、惜しむことなく配される植栽と花々
  • 散策のための空間であると同時に、室内からの壮麗なる眺望を実現する
  •  格式ある邸宅に格式ある庭園があるのは当然である。また、噴水や彫像は不可欠である

『Versailles et les deux Trianons text par Philippe Gille, de l'Institut, dessins et releves par Marcel Lambert, architecte des domaines de Versailles et des Trianons』(京都大学附属図書館所蔵)部分